スキルの掛け合わせとは?掛け算するスキルの見つけ方や高め方、具体例

自分の市場価値を高めるにはどうすれば良いのかな

スキルを掛け合わせると良いって聞いたことあるけど、どういうことなんだろう

こういった疑問に答えます。

どこでも通用する、仕事のできる人材になりたいけど、いまいちどうすれば良いのか分からないと考えている方は多いのではないでしょうか。

その答えの一つとしてよく言われるのが、スキルを掛け合わせて、希少な人材になることです。

この記事では、スキルを掛け合わせるとはどういうことか、また具体的に何をすれば良いのかということについて解説します。

自分に足らないスキルを探すには・・

現状のスキルの棚卸しをしたうえで、自分が就きたい仕事ややりたい仕事に必要なスキルとのギャップを知る必要があります。

自分に足らないスキルを知るには、転職のプロに直接聞くのが一番です。

リクルートエージェントなどに経歴を登録して、無料でスキルの棚卸しと、理想の企業への転職に必要なスキルのギャップを教えてもらいましょう。

スキルの掛け合わせとは?

スキルの掛け合わせとは?

「スキルの掛け合わせ」とは、社会的に希少なスキルを複数身につけることです。

そうすることで、転職市場で高く評価される人材になれます。

たとえば、あなたが事業会社で経理として働いていたとします。

そのまま経理のスキルを高めることも一つの手ですが、経理の処理ができる人材は、世の中にごまんといます。

それだけで高く評価されるには、実務を相当極める必要があり、大変です。

そこで、経理の実務経験に加えて、英語のスキルを磨いてみます。

すると、経理の実務経験があり、さらにビジネス英語ができる人材になるわけですが、そうなると転職市場での希少価値がグッと高まります。

さらに、ITシステムの構築に関する知識も身につけたとしましょう。

すると、「経理」×「英語」×「ITシステム」と3分野に精通した、超希少な人材になれます。

ここまで来れば、あなたを欲しがる企業はいくらでもいますし、年収も間違いなく上がるでしょう。

このように、一つのスキルを極めるのではなく、複数の異分野のスキルを掛け合わせることで、効率的に評価される人材になれます。

ちなみに、キャリアにおけるスキルの掛け合わせ理論は、リクルート出身の藤原和博さんがもともと提唱したものです。

下記動画でご本人が説明していますので、よければご覧ください。

スキルを掛け算することのメリット

スキルを掛け算することのメリット

スキルを掛け算することのメリットは以下のとおりです。

  • 転職する際に条件の良い求人が増え、年収が上がる
  • 転職できる企業の幅が広がる
  • 今の会社での部署異動の幅が広がる
  • 今の会社での評価が上がり年収が上がる
  • 食いっぱぐれる心配がなくなる
  • スキルが時代遅れになる可能性が減る

このようにスキルを掛け合わせることによるメリットは無限大です。

もちろん、年収や評価を上げる方法は、スキルの掛け合わせだけではありません。

今の仕事で使っているスキルや経験に特化して伸ばすという選択肢もあります。

しかし、一つのスキルを伸ばすという戦略は、競争相手が多いため、疲弊しがちな道です。

今の仕事を極めて100万人に1人のトップ人材になるよりも、100人に1人のレベルのスキルを3つ掛け合わせて、結果的に100万人に1人の人材になるほうが圧倒的に楽です。

そういう意味でも、「スキルの掛け合わせ」のメリットは大きいと言えるでしょう。

掛け合わせるスキルの決め方・見つけ方

掛け合わせるスキルの決め方・見つけ方

ではここからは「実際に身につけるスキルはどうやって決めたら良いの?」という疑問にお答えします。

具体的には下記3点を意識して、考えてみましょう。

  • 希少性の高いスキルを考える
  • 需要のあるスキルを知る
  • あなたの性格や経験を活かせるスキルを見つける

順に解説します。

希少性の高いスキルを考える

まず、希少性の高いスキルが何かを考えましょう。

「希少性が高い」とは「そのスキルを持っている人が少ない」ということです。

大勢の人が持っているスキルを、右に倣えで自分が習得しても、圧倒的に大きい評価には繋がりにくいです。

オススメは、近年になって出現した職業や産業、市場から考えることです

ここ10年以内に新しく生まれた市場のスキルというのは、40代以上の方が習得している可能性

は著しく低く、社会における希少性は高いといえるでしょう。

需要のあるスキルを知る

次に、「需要のあるスキル」かどうかを考えましょう。

前章で、「希少性の高いスキル」を考えようとお伝えしましたが、そのスキルが社会から全く必要とされていないスキルの場合、評価されることはありません。

たとえば、象使いのスキルは、日本国内ではかなり希少性の高いスキルですが、需要はほぼ無く、評価されることは難しいでしょう。

そのため、珍しいスキルであり、かつ社会からの需要があるスキルを知る必要があります。

需要があるかどうかは、下記を確認してみることをオススメします。

  • 転職サイトにて、そのスキルと条件となっている求人情報があるか
  • そのスキルや職種に関するビジネス書が出版されているか
  • ウォンテッドリーなどのビジネス系SNSで、そのスキルをアピールしている人材がいるか

需要のないスキルに対して、無駄なお金や労力を投じないようにしましょう。

あなたの性格や経験を活かせるスキルを見つける

最後に、あなた自身の性格や経験を活かせるスキルかどうかも大事です。

希少性があり、需要があるスキルだったとしても、自分の適性とまったく合っていないスキルを身につけるのは、非効率ですし、辛いです。

たとえば、いくらプログラミングスキルが有望だったとしても、長時間PCに向かうことやロジカルに考えることなどに向いていなければ、苦痛でスキル習得もままなりません。

その場合は、そのスキル習得は潔く諦めることをオススメします。

もちろん、強い意思があれば、自分の性格を変えて、スキルを身につけられるかもしれません。

ただ、それには通常よりも多くの時間がかかるので、そこまでの思い入れがないのであれば、その道は避けるべきです。

自分がやっていて苦にならないことは、誰にでもあるはずです。

それを見つけましょう。

オススメは、自分の過去を振り返る時間を持つことです。

学生時代も含めて、自分は何をしているときにイキイキしていたか、逆に辛かったのはどんなときだったのか書き出してみましょう。

そんな行動から、あなたの性格や経験を活かせるスキルが見えてくるはずです。

スキルを高めるには?

スキルを高めるには?

さて、あなたが身につけたいスキルが見えてきたところで、実際にスキルを高めるには、どうすれば良いのかをお伝えします。

まず、スキルを身につけるのは、独学でやるか、スクールに通うかといった2通りがあります

どちらが合っているかは正直あなたの性格によるところが大きいです。

自己管理が苦手という人は、スクールで講師に教わるという手段が良いでしょうし、自分のペースで好きに学びたいという人は、独学が良いでしょう。

なお個人的には、独学をオススメします

教室に通ってテキストに沿って資格勉強などをしても、圧倒的に転職市場で評価されるスキルにはなりづらいからです。

それよりも、副業でも良いので、実務経験を積んで、スキルだけでなく、経験を積んでいったほうが、仕事で評価されるスキルになりやすいです。

たとえば、ITスキルを身につけるなら、IT系の資格を習得するよりも、簡易なプログラムを組んでみて普段の業務を少しでも効率化してみましょう。

英語のスキルなら、TOEICのスコアを上げるよりも、海外の人と英語でやりとりして、輸入物販などの副業に挑戦してみるのも手です。

このように、実践的にスキルを身につけることを個人的にはオススメします。

スキルを掛け合わせる具体例

スキルを掛け合わせる具体例

ここでは、スキルを掛け合わせることの具体例をご紹介します。

元リクルート 教育改革実践家の藤原和博さん

藤原和博さんは、ここまでご説明してきた「スキルの掛け合わせ理論」の生みの親です

藤原さんは、新卒入社したリクルートで鍛えた「営業プレゼンの経験」がまず第一のスキル。

第二のスキルが、20代後半から10年間に及んだリクルートでの「マネジメントの経験」。

その後、47歳で公教育の世界にキャリアを大きく転換します。

公立学校での民間校長という職に就き、「公教育での経験」が第三のスキルとなりました。

この結果、「営業プレゼン」「リクルート式マネジメント」「公教育での経験」と、希少性の塊のような人材となれたわけです。

100万人に1人どころか、日本に1人しかいなそうな人材ですね。

Zホールディングス Zアカデミア 伊藤羊一さん

伊藤羊一さんは、新卒で銀行に入行します。

そこで金融という1つ目のスキルができました。

その後、ビジネス書の作家として活躍。

代表作として50万部越えの大ベストセラーとなった「1分で話せ」があります。

今はYahoo!アカデミアの学長や、武蔵野大学のアントレプレナー学部の学部長といった、教育者として活躍しています。

「金融マンとしての経験」「ベストセラー作家」「教育者」という3本の柱で、希少性の高い人材となったわけです。

スキルを掛け合わせて社会的に評価される人材になろう

スキルを掛け合わせて社会的に評価される人材になろう

ここまで、スキルの掛け合わせにメリットや、スキルの探し方、伸ばし方、具体例などを紹介してきました。

スキルの掛け合わせは、一長一短でできるものではありません。

具体例で挙げたお二人のように、3つの濃い経験やスキルを掛け合わせるには、職業人生を見据えた、数十年単位の時間がかかります。

そのため、焦らずに長期的な視野で、自分のスキルや経験を戦略的に選択するようにしましょう。

実際に想定どおりにいくかは未知数でも、この「スキルの掛け合わせ」という概念が頭で理解していなければ、そもそも達成することはできません。

キャリア構築における、1つのフレームワークとして頭に入れておき、部署異動や転職活動といったタイミングで、このフレームワークで考えてみてはいかがでしょうか。

なお、スキルを高めたり、どんなスキルに需要があるかを知るには、常日頃からアンテナを張って、情報収集をすることが大切です。

その重要な手段の1つが読書です。

ビジネス書の要約アプリ「flier」では、質の高いビジネス書の情報を効率的にインプットできます。

気になる方は、下記記事でおまとめしていますので、チェックしてみてくださいね。

フライヤー
自己投資
自分に足らないスキルを探すには・・

現状のスキルの棚卸しをしたうえで、自分が就きたい仕事ややりたい仕事に必要なスキルとのギャップを知る必要があります。

自分に足らないスキルを知るには、転職のプロに直接聞くのが一番です。

リクルートエージェントなどに経歴を登録して、無料でスキルの棚卸しと、理想の企業への転職に必要なスキルのギャップを教えてもらいましょう。