「入社1年目の教科書」の要約や感想まとめ【書評】

入社1年目の教科書
ヤルキくん

入社1年目の教科書が人事部から配られたけど、読むのが面倒だからサクッと内容を知りたい…!

ツライくん

入社1年目の教科書って聞いたことある本だけど、読んだ人の感想ってどうなんだろう?

こういった疑問に答えます。

入社1年目の教科書は、主に新卒社会人や20代の若手向けに、仕事の進め方やコツを解説している本です。

2011年に発行されて、大ブレイクし、ベストセラーに。

2022年現在でも書店では目立つ場所に置かれている定番のビジネス書となっています。

今回は、その入社1年目の教科書のポイントや感想をお伝えします。

著者の岩瀬大輔さんってどんな人?

岩瀬さん
出典:Twitterより

まず、著者である岩瀬大輔さんについてご紹介します。

岩瀬さんは、テレビCMで有名な「ライフネット生命」の代表取締役社長。

1976年生まれで、東大法学部を卒業後、外資系コンサルティング会社に就職。

その後、米国ハーバードへ留学し、帰国後にライフネット生命の立ち上げに参画というエリート中のエリートという方です。

そんな岩瀬さんが執筆された「入社1年目の教科書」ですが、難しいことは何一つ書かれていません。

あくまで、新卒入社される1年目の方に目線を合わせて書かれているので、分かりやすく、今日からでも実施できる具体的な仕事のコツがわかります。

入社1年目の教科書の要約や概要

入社1年目の教科書の要約や概要

では、入社1年目の教科書の内容をサクッとお伝えしましょう。

まずこの本は、「仕事において大切な3つの原則」と「50個の仕事のルール」で構成されています。

紹介してしまうと、3つの原則とは下記のとおりです。

  • 頼まれごとは最後までやり切る
  • 50点で良いので早く出す
  • つまらない仕事は無い

岩瀬さんは外資系コンサルティング会社や海外留学、起業など、険しいキャリアを築いているように見えます。

しかし、どんなときも上記の超シンプルな3つの原則を守ってきたといいます。

詳しくは次章でお伝えします。

次に50個の仕事のルールですが、ここでは全てを紹介するということはしません。

内容はとても幅広いのですが、どれも実践が容易にできる具体的なことのみ書かれています。

ですので、今日からでもすぐに自分の仕事に活かせるというのが特徴ですね。

こちらも次章で、とくに印象深いもののみをピックアップしてお伝えします。

入社1年目の教科書のポイント

入社1年目の教科書のポイント

では、ここからは、学びになるようなポイントをギュッと絞ってお伝えします。

まずは、仕事の原則3選から見ていきましょう。

仕事において大切な3つの原則

頼まれたことはやりきる

まず第一の原則が、「上司から頼まれたことを最後までやり切る」です。

当たり前だと思う人もいるかもしれませんが、完璧にできている人は少ないと思います。

自分も、面倒な仕事や小さな仕事、上司から催促がないような仕事をすっぽかしたことはいくらでもあります。

ただ、ここで敢えて最後までやり抜くことで、圧倒的に信頼を獲得できます。

50点で構わないから早く出せ

仕事は受験勉強や資格試験とは違い、個人戦ではありません。

1人で100点の仕事を仕上げる必要はないのです。

チームで100点の仕事にすれば良いので、若手がやるべきことは仕事のボールを持ち過ぎず、50点の仕上がりで良いので、さっさと提出をして、上司のフィードバックをもらうことです。

時間をかけても100点になることはないので、完璧主義を早く諦めて、スピードに振ったほうが、成長が早く、結果として評価もされやすいです。

とくに学歴が良いと、点数を競い合う思考になりがちなので、意識的に100点を目指すことをやめましょう。

つまらない仕事は無い

どんな仕事でもクサらずにやりましょう。

議事録でも、コピー取りでも、社内業務の調整でも、どんな仕事でも工夫の余地があります。

「せっかく社会人になったのに、こんな仕事をしたくない」と思う気持ちはよーく分かりますが、ここで適当に仕事をこなしていては、周りからの信頼が築けず、いつまで経っても高度な仕事を割り振ってもらえません。

また、スポーツの世界でもプロが基礎練習を粘り強くやるように、単純な仕事も奥が深いです。

どんな仕事からも学ぶ意識で、面白がりながら仕事をしましょう。

50個の仕事のルール

さて、ここからは本書に記載されている50個の仕事のルールから、独断と偏見でとくに大事だと思ったものを3つ紹介します。

何があっても遅刻はするな

1つ目は、「何があっても遅刻はするな」です。

電車の遅延や天候不順、体調不良など、遅刻の言い訳はいくらでもあります。

もちろん、やむを得ないこともありますし、一度遅刻したくらいで、そこまで怒られない職場もあります。

しかし、遅刻をする人は信頼を得ることができません。

常に時間に余裕を持って行動したり、体調管理を万全にしたり、とできることはたくさんあります。

脳筋理論に見えるかもしれませんが、新人に求められているのは成果を出すことではなく、こういった当たり前のことができるかどうかなのです。

予習・本番・復習は、3対3対3

2つ目は、「予習・本番・復習は3対3対3」です。

これだけ聞いても分かりづらいですが、たとえば会議をする際には以下の3フェーズとも、同じ比率で大事だという意味になります。

  • 会議前の議題・論点の検討と共有
  • 実際の会議
  • 会議後のネクストアクションの共有

よくあるのが、会議の時間だけ設定して、事前の論点のすり合わせや、会議後の決定事項やタスクのすり合わせを全くしないパターンです。

これでは、非効率の極みです。

こういった状態になると、会議に参加してもらっている先輩や上司の時間を奪っていることになります。

自分で会議を設定する場合は、必ず事前に論点の共有と、会議後の決定事項・タスクの握りをしましょう。

これは社内会議でも、短時間の会議でも同様です。

同期とは付き合うな

最後に、同期と無駄に馴れ合わないことです。

よく、「同期は一生ものだから大事にしろよ」と会社から言われることがあると思いますが、これは嘘です。

もし転職をしたら、前職の同期と会うことは、よほど仲が良い人だけです。

また、転職をしなかったとしても、同期と付き合うことのデメリットは大きいです。

  • 第一に、同期との昇進や評価の違いを必要以上に気にしてしまい、メンタル的によくなこと
  • 第二に、会話が社内に関することだけになり、視野が内向きになってしまうこと

同期と飲んだり遊んだりする暇があるなら、社外の人と会う機会を増やしましょう。

会社によって驚くほど価値観が違うので、社内の人とばかり絡んでいると、知らぬ間にその会社の価値観でしかモノを考えられない人間になります。

大袈裟のように聞こえますが、そうなってしまった人を何人も知っています。

入社1年目の教科書の感想

入社1年目の教科書の感想

入社1年目の教科書は、個人的に若手社会人は必須で読むべき本だと思いました。

「宴会芸は死ぬ気でやれ」や「新聞は紙で2紙以読め」といった、少し古臭い昭和のような内容も入っていますが、会社員として生きていくにあたって、評価される振る舞いを知識として知っておくのは良いことです。

また全編と通じて、かなり具体的に書かれているのも、すぐに齟齬なく実践ができるため、分かりやすくて良いですね。

よくビジネス書では、「成果を出した人が評価される」といった旨のことが書かれていますが、現実は違います。

大企業において20代の若手に求められることは、入社1年目の教科書に書かれているような、社会人として当たり前のことを一つずつしっかり出来るかどうかです。

50のルールがすべて実践できていたら、ビジネスマンとして相当優秀な人材になると思います。

入社1年目の教科書に関するよくある疑問

入社1年目の教科書に関するよくある疑問

入社1年目の教科書に関して、よくある疑問にお答えします。

社畜向けのゴミ本だと炎上したのはなぜ?

以前Twitterを中心に、書いている内容が古臭く、ブラック労働を推奨しているように見えると炎上しました。

具体的には、「宴会芸は死ぬ気でやれ」や「何があっても遅刻はするな」などですね。

人事部から新卒社員に配布している会社も多く、ブラック労働をするよう押し付けていると見られたようです。

また、配布されたであろう本書が大量にメルカリに出品されたことも、話題となったようです。

感想文の課題を課された際に盛り込むべきことは?

人事部から新卒社員向けに課題図書として配布されることが多い本書。

課題文の提出を求められた際のオススメとして、最初の3つの原則だけ読んで、これらを盛り込めばOKです。

それらの原則について同意を示し、今後の意気込みを書きましょう。

あとは、後半の50のルールからも、1つほど選んで盛り込んでも良いかもしれません。

入社1年目の教科書は、新人でなくとも学びが多いビジネス書

入社1年目の教科書について解説してきました。

1年目向けと謳われていますが、2年目以降の社会人が読んでも、勉強になることは必ずあると思います。

50のルールすべてを実践できている人は、かなりの超人なので。

正直、目次に50のルールが記載されているので、それだけでも内容は把握できます。

目次が気になる人は下記から確認してみてくださいね。

フライヤー